病気やけがで医療費が払えない!今すぐわかる対処法と利用できる制度を徹底解説

入院

入院や手術でかかる医療費が払えない、医療費っていくらかかるの?と心配になってはいませんか?
実際に入院や手術をすることになったとき、1番の心配は身体のことだと思います。

しかし、次に大きな不安ごととして現れるのがお金の不安です。治療費のことを心配して治療に専念ができない、というようなことは絶対に避けなければなりません。
結論から言うと、医療費が払えない状況であっても対処法はあります!

日本の保険制度はとても充実していますので、利用できる制度は使いましょう。
それでも支払いができない場合の対処方法もあわせてお伝えします。
実際3か月入院したことのある私の体験談も少しお話しします。

この記事では、

  • 公的制度を利用して医療費の自己負担額を減らす
  • 公的制度以外の対処方法について
  • そもそも医療費はいくらかかるのか?
  • 【実話】3か月の入院をしたときの医療費はいくらだったか?

の4つの視点で説明していきます。

医療費が高額になることはない?公的制度を活用する

公的制度を活用することで、医療費の負担を大きく減らすことができます。
誰でもわかるように簡単に説明していきますので、続けてお読みください。

自己負担額は基本的に3割負担+上限額あり

先にお伝えします。
たとえ医療費がいくら高額になったとしても公的制度を使うことで全額支払うことなく治療を受けることはできます。
例えば、入院や手術をした際にかかる医療費に100万円かかったとします。原則3割負担となるので、病院へ30万円の支払いとなるところが、高額療養費制度を使うことで約10万円で済ますことができるのです。

高額療養費制度を簡単に伝えると
「ひと月(1日から月末まで)の中でかかった医療費が高額になったときに、自己負担の上限額を超えたお金が申請後に戻ってくる」という内容の制度です。

自己負担額の上限は年齢と収入で変わります。

《70歳未満で年収が500万円以下の人の例》
【80,100円+(総医療費-267,000円)×1%】が当てはまります。
100万円の医療費(上の式でいう総医療費)を受けた場合、上記式に当てはめて計算すると上限額は約8.7万円になります。
病院に3割負担の30万を支払いした後で、高額療養費制度の申請をすると差額の21.3万円が戻ってくるという仕組みです。

もし、100万円の倍の200万円が治療費でかかったとしても、上限額は97,430円となります。
治療費が倍になっても、8.7万円が倍(17.4万円)になるわけではないので、安心ですね。


しかし高額療養費制度には注意点があります。
あくまで、保険適用の治療費が対象となり、以下は対象外となります。

  • 入院時の食事代
  • 差額ベッド代(個室代)
  • 先進医療の治療を行った場合
  • その他雑費

もし事前に入院・手術の日程が決まっていて限度額を超える可能性があれば、「限度額適用認定証」を準備しておくとよいでしょう。
加入している公的健康保険に問い合わせをし、「限度額適用認定証」を取り寄せしてください。

無利子で利用できる!高額療養費貸付制度

いくら高額療養費制度があったとしても、窓口で支払いをするまとまった金額を用意できないこともあるかと思います。
支払いができたとしても、還付されるまでに約2~3か月かかるため、実際に還付されるまで家計の金銭的な不安が残ってはいけません。

そこで高額療養費の支給されるまでの間、無利子でお金を借りられるのが「高額療養費貸付制度」です。借りられる限度額があり、高額療養費支給見込みの約8割までとなります。
加入している健康保険によって申請手続きが異なるので、自分の健康保険組合にお問い合わせをしてください。

公的制度を利用する以外の対処方法

すでに公的制度は知っている、利用している。それでも医療費の支払いができなくて困っている!
という方は、これから紹介する4つの方法を試してください。

病院に分割払い・後払いができないか相談する

どうしても医療費の支払いが難しい場合は、事前に一度相談することをおすすめします。
分割払いや、支払い期限を先に延ばしてくれる可能性があります。
くれぐれも退院時に突然「支払いができない」ということのないように、支払いに不安がある場合は前もって相談をしておきましょう。

家族・親族に相談する

家族や親族に頼ることも一つの手段です。「お金を貸してほしい」と言いにくいかもしれませんが、病気やけがで突発であることを伝えれば、一時的に立て替えてくれることもあるでしょう。
こちらも事前に相談しておくことをおすすめします。

クレジットカードの分割払いを活用

入院している病院の支払い方法にクレジットカードがあれば、クレジットカードの分割払いをしましょう。現在はクレジットカードで支払いができる病院が多くなってきているので、有効な対処方法となるでしょう。

一時的にローンを組む

クレジットカードを持っていなかったり、限度額超で利用できなかったりしてクレジットカードでの支払いができない場合、一時的に医療ローンを組むことも検討しましょう。

  • 病院と提携している銀行からローンを組む
  • ほかの銀行からカードローンやフリーローンを組む
  • 民間企業からフリーローンを組む

ただし、ローンを組むということは、公的な貸付制度と違って利息が発生するので、返済で家計圧迫とならないように借りるお金は考えて借りるようにしましょう。

あなたは知っている?医療費を払わないとどうなってしまうのか?

  1. 支払いの督促が来る
  2. 保証人に連絡があり、請求される
  3. 病院側の弁護士から連絡があり、最悪の場合民事訴訟を起こされて裁判になる

3つ目の例のような大ごとにならないよう、事前に支払いができるように準備を進めるか、病院に相談をしましょう。

医療費って実際いくらなの?日額の平均と平均入院日数を解説

そもそも、入院や手術をして医療費は一体いくらかかるのか、ご存知でしょうか。
生命保険文化センターによると、1日の平均額は23,300円という調査結果でした。
下記グラフをご覧ください。


生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/令和元年度

このグラフでは、高額療養費制度を利用後の金額で計算されています。
また、保険外の費用も含まれます。

  • 差額ベッド代(個室代)※厚生労働省のデータによると、平均6,527円/日
  • 食事代(460円/1食)
  • その他雑費(テレビカード・日用品や飲料の購入等)

近年は入院日数は短期化している、とよく聞きます。しかし、厚生労働省の「令和2年 患者調査」によると、退院患者の平均入院日数は32.3日で、約1か月間です。
高額療養費制度を利用しても、医療費が高額になるのではないか?と不安になった方もいるかと思います。

ご安心ください。平均額をあげているのは、差額ベッド代です。
基本的に大部屋での入院であれば、差額ベッド代の徴収は発生しません。差額ベッド代は、病院側の都合で個室を使う場合や患者の同意が得られないと支払う必要もありません。
ですので、多くの人は高額な医療費になる可能性は低いです。

【実話】3か月の入院を経験した私が教える入院生活

私は以前病気が見つかり、3か月の入院を2度経験しました。
体調不良が続き、なかなか原因が見つからないまま2か月が経った頃、ようやく病名が分かり1週間後に入院となりました。
手術はなく、投薬治療のみで投薬後はすぐに体調が回復しましたが、免疫力低下があったため3か月の入院生活でした。
私の3か月の総医療費は、
高額療養費(住民税非課税)約10万円+食事代16.56万円(460円×3食×3か月)+その他雑費約10万円(テレビカード+食事以外の飲み物+暇つぶしの本や雑誌購入+日用品購入)で約37万円でした。

公的制度が使える医療費よりも、食事代やこまめな雑費に費用がかかっていたと思います。
当時の私は、全くお金がなく日々の生活で精一杯だったため貯金がありませんでした。
事前に病院の会計窓口に相談し、分割・後払いという対応にしていただくことで安心して入院生活を送ることができましたし、治療を受けることができて本当に良かったです。

入院が決まった時、私は田舎から上京したてで、身近に頼れる人もおらず体調は最悪。
早く元気になりたい気持ちと、病気と向き合う不安があるなかで、お金のことまで心配しなければならず、かなりのストレスが溜まっていました。

もちろん当時は高額療養費制度についても全く知らず、病院から教えてもらって還付を受けることもできたので、知らないと損することがたくさんありますよね。

まとめ

医療費が高額になると心配していた方は、少し安心できたでしょうか。
一番やってはいけないのは、医療費の支払いが不安で、病院を受診しないという選択をしてしまうことです。
健康が第一です。
お金にとらわれて病院へ行くことをためらってはいけません。

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